特集:宝塚記念 打倒!ドゥラメンテ(4)現役最強を証明すべく、“真打ち”ドゥラメンテが久々に国内の大レースに出走する。昨年の皐月賞、日本ダービーを圧倒的な走りで制して二冠を達成。秋こそ故障で棒に振ったが、復帰初戦の中山記念(2月28日/中山・芝1800m)は久々の実戦と距離不足を懸念されながらも、ひとまくりで圧勝。古馬になってさらにパワーアップした印象を与えた。初の海外遠征となったドバイシーマクラシック(3月26日/UAEメイダン・芝2410m)はポストポンドの2着に敗れたが、レース前の落鉄の影響や、馬場適性、さらに「出走していれば、昨年の凱旋門賞馬だったかもしれない」ともされる強敵を相手にしての走りは、「負けてなお強し」を十分に印象づけるものだった。
【写真】ファン投票1位のキタサンブラック
当然、宝塚記念に駒を進めるとなれば、ファン投票でも1位となりそうなもの。ところが、フタを開けてみれば、1位のキタサンブラックの半数にも満たない票しか集められず、屈辱的ともいえる6位の評価。それは宝塚記念に向けての不安の表れなのだろうか、それとも、ファンの支持と馬券上の人気は別ということだろうか。
「管理しているのがメディアへあまり出てこない堀厩舎ですから、人気投票ではそういう結果になってしまうんでしょうね。一方で、ファンが実力を認めつつも不安を感じるというのも頷けます」
そう指摘するのはスポーツ報知の牧野博光記者。ファンが懸念する要素は、大きく分けて3つあるようだ。
まずひとつめは、海外遠征から戻ってからの調整の難しさだ。春シーズンは、2000~2400mを主戦場とする馬にとって、日本国内に最適な大レースがないため、ドバイや香港にその矛先を向けることが多い。しかし、これらの遠征を経て宝塚記念に向かった馬たちは、07年にドバイデューティフリー(1着)→香港・クイーンエリザベス2世C(3着)から宝塚記念を制したアドマイヤムーンのほかは、軒並み敗れているのである。最近の例では、ブエナビスタやジェンティルドンナがドバイ遠征後に直行、あるは1戦はさんで宝塚記念に向かい、それぞれ人気で敗れている。また、直近では、ドゥラメンテと同じ堀厩舎のモーリスが、香港・チャンピオンズマイルを制して臨んだ安田記念で、断然人気を集めながら2着となったことも記憶に新しい。
ふたつめは、不在中に台頭した同世代の存在だ。昨春のクラシックでは圧倒したはずのキタサンブラックは菊花賞、天皇賞・春を制し、GIタイトルの数ではドゥラメンテに並んだ。4歳の夏を迎えて、昨春の差がどこまで詰まっているのか、あるいは逆転しているのか、ここで証明されることになる。また、同厩のサトノクラウンをはじめ、アンビシャス、シュヴァルグラン、タッチングスピーチらもGI勝ちこそないものの重賞勝利などで存在感を示している。
三つめは、ドゥラメンテ初となる関西への輸送競馬である。これまで国内で走った7戦はいずれも東京か中山の関東圏で、海外遠征のドバイは競馬場に隣接した厩舎に滞在しての調整だった。もともと気性的にうるさい面のある馬だけに、夏場の長距離輸送を経ての出走に、輸送がどこまで影響するのかは気になるところだろう。
当然、弊社も100%的中を確約する情報をお出しする事が出来るわけではございません。
だからこそ今回のように期待値が高い週は見逃してはならないと

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